香川県高松市の篠原税理士事務所
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相続税の計算では、被相続人(亡くなった方)が残した未払金などの債務や、葬式費用を遺産総額から差し引くことができます。
これを「債務控除」といいます。
例えば、被相続人に固定資産税や住民税などの未払いが残っていて、亡くなった後に相続人が納めた場合や、相続人が葬式費用を支払った場合、その金額を相続財産から控除することで、相続税の負担を軽減することができます。
ここで重要になるのが「誰が債務控除を受けるのか」という点です。
相続税の債務控除は、原則として実際に債務や葬式費用を負担した人が受けます。
例えば、葬儀会社から発行された領収書の宛名が長男になっていたとしても、実際には長男と次男で半分ずつ負担したのであれば、長男と次男がそれぞれ負担した金額について債務控除を受けることになります。
領収書の宛名だけで判断するのではなく、実際の負担状況が重要になります。
ここで注意が必要なのが、配偶者が債務・葬式費用を負担するケースです。
相続税には「配偶者の税額軽減」という制度があります。
この制度により、配偶者が取得した財産については一定額まで相続税がかからないため、適正に相続税の申告をすることで、配偶者の税額がゼロになるケースは非常に多くあります。
そのため、配偶者が債務や葬式費用を負担しても、相続人全体の相続税額が減少しないことがあります。
一方で、配偶者ではなく子供が負担することで、相続人全体の相続税額を軽減できる場合があります。
したがって、相続税申告を見据えて、誰が債務や葬式費用を負担するかを検討しておくことが重要です。
相続人の中には、ご自身で遺産分割協議書を作成した上で相談に来られる方もいらっしゃいます。
その内容を拝見すると、遺産の分け方だけでなく、「債務および葬式費用については配偶者が負担する」と記載がされているケースがあります。
そもそも、債務や葬式費用について、遺産分割協議書に記載することは必須ではありません。
相続税申告では、債務や葬式費用の負担者について相続人間で合意して、実際にそのとおりに負担しておけば差し支えありません。
もちろん、遺産分割協議書に記載してはいけないというわけではありません。
ただし、相続税の負担を考える場合、誰が負担するかによって税額が変わる可能性があります。
例えば、配偶者ではなく子供が負担することで、相続人全体の相続税額を軽減できる場合があります。
そのため、遺産分割協議書を作成する前に、相続税の計算も含めて検討することが大切です。
ここまで説明をすると、「作成済みの遺産分割協議書を変更したい」という相談を受けることがあります。
その遺産分割協議書が正式に確定する前の下書きや原案なのであれば、内容を見直す余地があります。
一方で、すでに正式な遺産分割協議書として、銀行手続きや不動産の名義変更などに使用している場合は注意が必要です。
変更した内容によっては、新たな贈与として扱われる可能性があるためです。
安易に遺産分割協議書を作り直すことは避け、慎重に判断する必要があります。
債務控除は、一見すると単純な制度に見えますが、誰が負担するかによって相続税額が変わることがあります。
ご自身で遺産分割協議書を作成した後では、見直しが難しくなるケースも少なくありません。
相続税申告では、遺産の分け方だけでなく、債務や葬式費用を誰が負担するかについても慎重に検討することが重要です。
高松市で相続税申告をご検討の方は、篠原税理士事務所までお早めにご相談ください。

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